
起業当時は厳しい日々が続きます。
起業して、まだ先が見えない頃でした。前の会社の借りていた社宅に契約がまだ残っていて引っ越す事も出来なく中途半端な時期でした。
宝石販売でとりあえずしのいでいました。家賃と家族を養うギリギリの生活でした。独立しても、家族には絶対迷惑かけないと思っていたので、自分の財布にはいつも1000円札が数枚でこれに交通費が入っているので自分のおこずかいなどとんでもない時です。
そしてクリスマスイブになりました。住まいが西武の下落合駅ですので、西武新宿駅から電車に乗ります。
街にはクリスマスソングとあちこちにクリスマスケーキが販売しているお店があり、華やかな雰囲気です。
12月月24日もあちこち飛び回ってなかなか売り上げが上がらない時でしたので、少し落ち込んでいたのですが、今日クリスマスイブと思いだしてプレゼントは買えないが、せめてクリスマスケーキぐらいは思って財布を見て見ると1000円札が1枚と後は小銭しか有りません。
その頃でも、小さいクリスマスケーキでも最低2000円くらいしていました。起業して頑張っていましたが、クリスマスケーキも買えないのかと現実があり、天に祈るような気持と悲しい思いをしていました。
切符販売機に小銭を入れてトボトボと歩き始めた時でした。フット下を見ると1000円札が「置いてある様にに見えました」本当は落ちていたのでしょうか。
何人も多くの人が通っているのに、まるで見えないように感じながら私は急いで拾いました。
その時の感覚は不思議に自分かってな思い込みですが、天が私に送ってくださってありがとうございます、と言う感覚におちいりその1000円札と持っている1000円で2000円のクリスマスケーキが買えました。
倫理観の強い人ですと、それはいけない事ですと言われると思いますが、35年以上たった今ですので「時効」として許してください。
そして子供の顔がクリスマスケーキを食べながらうれしそうで、私もうれしかったですね。
今もその時の感覚は不思議でした。いつもの私だったら少しは躊躇したかもしれませんが、その時は本当に何か目に見えないものに導かれて天に感謝しか有りませんでした。
そして、決意をしました。来年のクリスマスはもっと稼いで、子供にはプレゼントとクリスマスケーキを買えるように頑張ると思いながら、クリスマスは去っていきました。
そして新しい年度になり、営業を毎日していて、宝石販売を紹介者してくれる人が少しずつ出てきました。
その中で何人かはスペシャルのお客様になってくれました。ついに1000万円クラスの宝石を買ってくれる人との出会いでいっぺんに生活の基盤が出来ました。
そして、昨年のクリスマスの時の思い、決意が実って家族で少し高級なレストランに連れて行けるようになり、子供がここのご飯は美味しいね!と言った事は何十年たっても忘れません。
起業は簡単ですが、儲ける様になるのは辛抱をする事が当たり前です。その様な感覚でないと上手くいきません。
同じ様な生活、お付き合い、定時で帰れる。もし創業当時それで成功する事は絶対にありません。
寝食を忘れながらも、自分が好きですることなので体は」疲れますが、気が入っているので本当の疲れではありません。
疲れるのは自分の事をなかなか認められ無い時です。その時は家族の後押しが一番力になります。
創業者はみんなその様な道を行っています。あと少しでクリスマス。奇跡が起きる事があるかもしれません。
しかし、奇跡は何もしないで起きる事は絶対にありません。自分の力を全て注いだ時、後は天にまかす。「人事を尽くして天命に任す」昔からのことわざです。
奇跡はこの様な人から生まれています。貴方もその一員になってください。大きい、小さいは関係なく、自分の力が一番発揮できる環境作りが大切です。
人生は一度しか有りません。人生に生きるためのチョイスはいくらでもあります。自分が何をしたら一番心が喜ぶか自分で探してください。